港も見える丘から

人生のゴールデンエイジにふと感じることを綴っていきます

NO.67 Magic for Marigold 夢と希望の種まき


赤毛のアン」の作者モンゴメリが書いた「マリゴールドの魔法」という小説があります。
赤ちゃんの時にお父さんを亡くしたマリゴールドが
大家族の中で成長していく物語で、
彼女を見守る大祖母の様子がうまく描かれています。

赤毛のアンも両親がいません。
全く他人のマシューとマリラという兄妹に育てられます。
ルーシー・モンゴメリは幼くして両親を亡くし、祖父母に育てられました。
モンゴメリの小説に惹かれるには、私も16歳で母を亡くし、
多くの方々の助けをいただいて生き延びてきたという経験があり、
共感を持てるからです。
4歳下の弟の母親代わりになり、学業と家事の両立して生活する私を
友人、友人の家族、学校の先生が支えてくれ、勇気を与えてくれたので、
青春時代を生き延びることができました。

浅草の商家に嫁ぎ、二児の母となり、
仕事と家事と育児に無我夢中のときも、
子どもを通しての縁で出会い、親しくなったお友達、
その方達に励まされて嫁時代を生き延びました。

二人の息子が学んだ寮のある学園では、
父母会で知り合った同志の友を得て、思春期の男の子を育てることができました。

子育てがひと段落した頃から、教会での奉仕をして、
海外で行われる大会に参加し、世界で今、
起きているさまざまなことの一部を知ることもできました。
東日本大震災復興支援のお手伝いもさせていただく機会を得ました。

そして、次第にこれからの人生をどう生きるかを考えるようになりました。
定年退職をした後、社会に働きかける何かをしたいと思い始めました。
大学で社会福祉を学びたいと思った時の私が蘇りました。
そう、私はカウンセラーになりたかったのだと。
カウンセリング講座で学び直し、悩みの相談を聞こうと思いました。
でも、ちょっと待って…私に傾聴ができるの?
こんなにおしゃべりなのに。

子どもたちの食事を提供するこども食堂を作りたい!
でも、ちょっと待って… 私、そんなにお料理上手にできないわよ。
いろいろ調べて考えていました。
私に何ができるでしょうか。

そして、気づきました。
こどもたちの心の中に種を蒔こうと。
希望という小さな種。
音楽や絵、本を通して感動する心を育てる種。
どうやって?
子どもたちのためにコンサートを開きたい、
一つの小さな取り組みを始めました。

昔馴染みのお友達から、知り合ったばかりのお友達まで
声をかけて輪が広がっていきます。
なんかワクワクしてきたね。
希望の種はおとなにも必要でした。
おとなだって、みんな、こどもだったのです。
みんな、だれかに助けてもらって生き延びてきたのでしょう。
こんどは私たちの番です。
昔は良かったと思い出に浸るのも素敵な時間です。
でも、未来を思うのは、もっと素敵なことでしょう。

「マリゴールドの魔法」
原題は"Magic for Marigold"
「マリゴールドへの魔法」 です。
夢と希望という魔法でこどもたちを魅了できたらいいなあと思います。

微力だけど、無力ではない。という言葉を心に
少しずつでも、社会に働きかけていきたいと思います。
応援よろしくお願いします。