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港も見える丘から

人生のゴールデンエイジにふと感じることを綴っていきます

NO95. お月見の夜に

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横浜に生まれ育った私ですが、
相鉄線沿線は運転免許試験場のある二俣川くらいまでしか行ったことがありません。

先日、「長屋門公園古民家」で行われたお月見朗読会に行く機会がありました。

さっそく、長屋門を調べてみると、建造は明治17~18年頃。
長屋門とは、出入口の両脇に倉や部屋がある大きな門のことで、
このような2階建は横浜市でも唯一だそうだということがわかりました。
そして、以下の説明がありました。
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……………『中丸家は明治期に養蚕・製糸業を営んでいました。長屋門のなかでも製糸の作業が行われていました。横浜開港以来、生糸は主要な輸出品でした。横浜では瀬谷と並びこの地域(泉区新橋町)で養蚕・製糸業が盛んでしたが、関東大震災以降、生糸相場が下落。昭和恐慌で大きな工場が倒産するなか、この地域の人々は、いち早く百合根栽培に切り替え、栄えました。』
明治19年には邸内には阿久和キリスト教会を作ったそうです。…………

ここに教会があったとは。
興味深々ですが、それ以上はわかりません。

 

 

さて、当日、横浜から相鉄線急行に乗り、三ツ境駅で降りました。
駅からバスに乗って数分であたりの景色は変わっていきます。
暗いです。
最寄りのバス停に降り立てば、
どっちへ行ったらわからないくらいの静かな住宅地。

 

困っていると、後ろから自転車に乗った女の子が通りかかり、
道を聞くと、二股の右手の道を指差して、こちらです。と案内してくれました。

その道を進むと、さらに街灯は減り、こんなところに公園があるのかしらと
ますます不安になってきました。

 

坂を下ったあたりに、ほのかな光が見え、やっと入り口に辿り着きました。
門をくぐり、古民家に入ると、土間に並んだい椅子に
40人ほどの人が座っています。
野良仕事をしてそのままいらしたといういでたちです。

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雨が降っていて、名月を観ることができない…と
残念に思ってふと外を見ると
いつの間にか雨は止んでいて
満月がぽっかり浮かんでいました。

 

 

この日の出し物は「雨月物語 」から『吉備津の釜 』でした。
尽くした夫に裏切られ、悲しみの中で死んでいった女の情念、呪怨を描いた
「牡丹灯籠」 の元にもなった怖いお話の朗読です。
弦と菅の生演奏で鳥肌がたってきました。

座敷童子がきてバタバタ走り回っていました。
なんとも、不思議な集まりでした。

 

終演後、外に出て写真撮影して戻って来たら、
もう一人のお客さんは残っていませんでした。

どうやって帰ろうと思案していたら、
朗読をした友人が「お友達がいるから、
駅まで送ってもらえるように頼んであげる」
と言ってくれて、ほっとしました。

納屋の裏手にある軽自動車に乗って、
三ツ境駅まで送ってもらいました。

本降りの雨に傘を広げ、足元を濡らしながら駅改札を通りました。

 

 

翌日、お友達にお礼のメールをして、
素敵な朗読だったこと、
月夜が綺麗だったこと、
お友達に送ってもらってありがたかったことなど書きました。

すると、月夜でなく「雨月物語」そのものの雨の夜だった、
朗読したのは『吉備津の釜』ではなかった…
バス停からは一本道で二股の右手の道などないことが
次第に分かってきました。
そして、私に会えなくて残念だった(≧∇≦)と書いてきました。
心底驚きました。

 

 

私はどこに行ったのでしょう。

不思議な不思議なお話

 

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 初めての試みのショートストーリーでした(^ ^)