港も見える丘から

人生のゴールデンエイジにふと感じることを綴っていきます

NO.112 JAERV いわきへの旅

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Jaerv がいわきに行って来ました。
今回の来日目的の一つに東日本大震災の被災地訪問がありました。
私は所縁のある福島県いわき市平で、ライブができるようにと準備を進めました。
その私の思いを知って、The Queen のマネージャーのKさんが全面的に協力してくれて、
対バンに実力派いわきシャープファイブのみなさんが出演してくださることに
なりました。

 

さて、いよいよ16日、出発。
積荷はほとんど楽器。

 

まずはいわき湯ノ岳展望台。
晴天の青い空、赤や黄色に色づいた山、光を受けて輝く碧い海、
美しい秋の自然にイエルブのみんなはふるさとスウェーデンイエテボリを思いながら、
ここはいい所だね、と感嘆の声をあげました。

 

小名浜ら・ら・みゅうで食事をしてから

東日本大震災のドミュメント写真や展示を時間をかけて熱心に見ていきました。

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どれほどの尊い命が津波によって奪われたかを話すと
大きくうなずきながら、悲しいねとつぶやきました。

 

 

津波の被害が一番大きかった豊間の海を一望にできる
塩屋崎灯台に登った時は、誰からともなく、歌が始まり、
アカペラの合唱になりました。
それは鎮魂歌のようにも聞こえました。

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この美しい海でもう泳げないなんて…… 悲しいね。

 

 

イエルブはフルート・サックスのヨエル、
ギターのホーランド、バイオリンのマルクス
ニッケルハルパのアンダース、パーカッションのトビアスの5人組です。
総じて真面目で、東北地方の人と通じるところがたくさんあります。
旅をするうちに一人ひとりの個性が見えてきました。

 

 

地元の人たちと交流したいという思いも強く、
地酒を扱う酒屋さんで初めて日本酒を味わいました。

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遠くからここまで来てくれてありがとう。
イエルブはみんなを元気にしてくれます。

 

 

いよいよ、The Queen でのライブが始まりました。

Pray from Fukushima  福島から希望の光を 

スウェーデン大使館後援のライブです。

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いわきシャープファイブのみなさんは作務衣姿で日本の曲をエレキギター

見事に演奏していきます。

 

 

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そして、イエルブ。この夜のライブでの演奏には深みが出ていました。
実際に全てが津波で流された場所を見て、思いが深くなったと話していました。
なんども映像で見たけれど、その場所にいくと、
全く自分の観念で理解していただけだと気付かされたとも言っていました。

 

次の朝、いわき市庁舎に行きました。
いわきでメセナ事業を展開されていらっしゃるM氏が
彼らを紹介してくださいました。
大きな応接室に通され市長代理の方と面会をしました。

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昨日の経験を通して見えて来た事を 話し、
アカペラで一曲歌を歌いました。

「愛はおどろくべき
どれほどの困難、暗闇の中でも、
耐えることができ、
その愛は世界を包みこんでいく」
という意味の歌でした。心に沁みる歌です。

 

その足で福島民報いわき支社も訪ねました。
取材も受けて、思いを語りました。

 

思いがあれば、必ず通じるものです。
ここでも先ほどの歌を歌いました。

 

 

イエルブの音楽は春の息吹、躍動感、喜び、
人生の輝きを伝えてくれます。

300年も前の音楽と、今の音楽、
それを見事に調和させた独自の世界観。

ニッケルハルパは国家資格がないと演奏者にはなれないという
スェーデンの魂を持って楽器です。
ケルティックなメロディーは思わず踊りたくなります。
その音楽が日本文化に触れ、どのように変化していくか楽しみです。

また、来よう ね。

来年のいわき街中コンサートに参加したいね。
いわきの人とイエルブ、みんなの心が一つになったいわきへの旅でした。