港も見える丘から

人生のゴールデンエイジにふと感じることを綴っていきます

NO.176 《パレアナの青春 》ダイジェスト版(前編)

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3月最後の週末、いよいよ、不要不急の外出自粛が要請されました。

さらには、日曜日は雪の予報も出ています。

こういう時は静かに読書をいたしましょう。

この年になって再び読んだ「パレアナの青春」

忘れないようにダイジェスト版を書きました。

 

 

 

アニメ 「愛少女ポリアンナ物語」は、

少女パレアナ」「パレアナの青春」の2部構成51話で成り立っています。

第一部はそれほどストーリーは変わりませんが、

第二部はかなり変わってきます。

 


アニメを観てから読むか、読んでから観るか…

3月31日まで無料のYouTubeをぜひ、

観てくださいね。

 


あらすじです。

 


ボストンでリハビリをしていた時にパレアナの看護をしていたデラ・ウェザビー嬢は、パレアナが周囲の人を明るく回復させる様子を見て、感銘を受け、実の姉のカリウ夫人を感化して欲しいと考えます。

たまたま、夫のチルトン医師がドイツへ留学することになり、パレーはデラの頼みを渋々ながら承諾し、パレアナをカリウ夫人の家に預ける決心をします。

大邸宅で引き篭もって生活しているカリウ夫人は、うるさい説教をするような子どもを預かるなどもっての他、何かトラブルがあれば、すぐ追い返すという条件つきで、パレアナの滞在を引き受けることになりました。

まず、パレアナは全ての窓を開け放ち、部屋を明るくし、カリウ夫人に美しいお洋服や宝石をつけて気分を明るくさせたり、しばらく遠ざかっていた教会に礼拝に連れ出したり、パレアナは少しずつ、カリウ夫人の日常を変えていきました。

全てを持っているカリウ夫人には「喜びの遊び」は必要ないと言い切るパレアナに腹を立てて、「自分だって悲しみに暮れる日を送っている」とカリウ夫人は初めて心のうちを話しました。

それは亡き姉の忘形見の甥ジェミーのことでした。

8年前に父親に連れらて失踪したきり、どんなに手を尽くして探しても未だ、消息不明なのです。

片時もジェミーのことを忘れられず、苦しみぬいているカリウ夫人を心底哀れに思ったパレアナはジェミーを探す決心をしました。

 


さて、ベルディングスヴィルより格段に大きく繁栄しているボストンの街では、道行く人たちは互いに無関心で、いくら挨拶をしても、誰にも相手にされず、パレアナはだんだん寂しくなっていきました。

でも、ボストン公園で新しい友達を作ることに成功します。

車椅子に乗ったジェミーという少年と知り合い、彼が『喜びの本』に日常生活の中にある『喜び』を書き連ねていことを聞き、パレアナは自分を同じ遊びをするジェミーに心奪われていきます。

そして、この子こそカリウ夫人の甥ジェミーでないかと思うのでした。

ジェミーは父親を亡くし、親切な新聞売りジェレーとその母と

ボストンの貧民街の薄汚いアパートに住んでいました。

 

カリウ夫人を伴ってジェミーに会いに行ったパレアナは貧富の差をいうものをはじめて実感しました。

ジェミーと対面したカリウ夫人は、いくつかの質問をしますが、ジェミーが甥であるという確信は持てませんでした。

帰り際、ジェミーが、「家賃払えないので、じきにこのアパートも出て行かねばならない」と言いました。

カリウ夫人は代わって家賃を払い、慈善団体にも援助を依頼するとジェレーのかあや(母)に言いますが、貧しくても施しは受けないと断固拒否されます。部屋の惨状は目に余るものがあり、せめて修繕を管理人か大家にお願いしたらと言いますが、かあやはこれまで何度頼んでも、管理人ドッジに聞き届けられなかった言いました。管理人の名前を聞いてカリウ夫人は顔色変えます。

そのアパートはカリウ夫人所有のものでした。

 

カリウ夫人の心は揺れます。

「あの子は私のジェミー坊やなの?違うと思うけど、もし、本物なら…」

カリウ夫人は妹デラを伴い、ジェミーを訪れ、デラに違っていたとしても、ジェミーを引き取ればよいと薦められます。

しかし、「私のジェミー坊やでなければ、子どもなんか欲しくない」とカリウ夫人の心は頑なでした。

 


パレアナはジェミーの暮らしぶりを見て、なぜカリウ夫人のように金持ちもいれば、ジェミーのような食べるものに事欠く暮らしをするものもいるのだろうかと考えこんでいました。

そして、金持ちがもっと貧しい人を助ければいいのにとカリウ夫人に言いました。

カリウ夫人は「貧乏人に依頼心を起こさせることの不可」「無統制に与えることの害」「組織されない慈愛に悪影響」といった難しい話しをして、余計にパレアナを混乱させます。

でも、カリウ夫人は実際にアパートの修理改善を施していました。

そして、ついにカリウ夫人はジェミーを引き取る決心をし、ジェミーに申し出ますが、「あなたはぼくを愛して、欲しいのでなく、ジェミーの代わりとしてぼくを欲しいだけでしょう。ぼくは行きません」とはっきり断られてしまいます。

答えを聞いて腹を立てて、カリウ夫人はパレアナを連れてサッサと帰りました。生まれ初めての「善意」を断られ、怒り心頭でしたが、ジェミーの言うことはもっともな事だと気づきますが、かと言ってどうすることできず、忘れようとしました。

 

 

ところが、カリウ夫人の気がかりはそれでけでなく、変わってしまったパレアナでした。

「喜び遊び」も鳴りを潜め、ジェミーのことを思い、ひどく沈み込み、食事も喉を通らなくなってしまいました。

案じたカリウ夫人は何年ぶりかのクリスマスツアーを飾って、パレアナ気を盛り立てようとしましたが、かえってジェミーを思って泣き出す始末でした。

クリスマスの翌日、繁華街の売り場でパレアナは公園で会った美しい娘と再会しました。彼女はサディといい、リボン売り場の販売員でした。

たったひとりで過ごすクリスマスの詫びしさを聞き、パレアナは彼女を家に招待することを思いつきました。

そして、クリスマスパーティーにはジェミー、ジェレーそしてアパートに住んでいる子どもたちも呼ばれ、皆、大喜びで大成功をおさめます。

それから、サディとジェミーは頻繁にお屋敷に訪れるようになり、カリウ夫人はサディから町で住んでいる若い女の子たちの生活や、彼女たちを助けるべく存在している寄宿舎や隣保館が、全く機能していないことを知ります。

 


またジェミーが父の残した上質な本を良く読み、苦しい生活にもめげない自由な精神を宿していることを知るうちに、カリウ夫人はジェミーを大切に思い、ジェミー喜ぶ顔を見たさに、いろいろなものを用意して彼の来訪を待つようになります。

 


パレアナが帰る日が近づくにつれ、カリウ夫人はもはや以前のような一人きりの暗い生活は考えられない自分に気付いていました。

そしてある日、ついにカリウ夫人はジェミーに一緒に住んで欲しいと頼みます。そのとき、顔を輝かせジェミーは答えます。

「ええ、きます、ぼくをかわいいと思ってくださるから、いまなら、きます!」

 


パレアナは安心してベルディングスヴィルに帰り、毎日、あちこちを飛び回り、ボストンの話しをしました。

ペンデルトンにお金持ちが貧乏な人と仲良くなり、助けてあげればいいのにと言うと、ペンデルトンもカリウ夫人と同じように『社会主義』『富の分配』を語り、パレアナはますます良く分からなくなってしまいました。

カリウ夫人とジェミーの話しは自分とジミーの話しと近いので、ペンデルトンはカリウ夫人に興味を持ちました。

一方、ジミーはパテアナがジェミーの話しをすると、とたんに機嫌が悪くなりました。それが「嫉妬」というものだとパレアナは気づきません。

ジミーはほんとうはジェミーという名前でしたが、父親がその名前を嫌いジミーと呼んでいたことを知りました。

 


パレアナが戻って1週間ほどして、デラからパレーに手紙が届き、カリウ夫人の驚くべき変貌ぶりを知りました。

ジェミーが文学、音楽、芸術の素養があり、教育が楽しみだとありました。

読み終わったとき、「パレアナの治療は100%成功らしいな」とチルトン医師は笑いました。

パレーはパレアナが薬のように扱われることが嫌いで、自分の行いが人に役に立つことを自覚して、有頂天になるもではと、ひどく気のかけ、恐れます。

いくらチルトン医師がパレアナに限ってそんなことはないから大丈夫と言ってもパレーの心配は消えず、家族揃って、ドイツに行き、しばらくベルディングスヴィルを離れることになりました。

 

 

 

後半は…後日に書きます。

 

写真は2009年にボストンを訪れたときのものです。

f:id:tw101:20200327173331j:imagef:id:tw101:20200327173338j:image ボストン公園

 

f:id:tw101:20200327173358j:image ボストン美術館

 

f:id:tw101:20200327173453j:imagef:id:tw101:20200327173458j:image ボストンの教会