港も見える丘から

人生のゴールデンエイジにふと感じることを綴っていきます

NO.182 穀雨のとき

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♫ ぱらぱらおちる あめよ あめよ

 ぱらぱらぱらと なぜおちる

 かわいたつちを やわらかにして

 きれいなはなを さかすため♫

 


このこども讃美歌が大好きです。

緑が芽吹く季節が大好きです。

 

 

 

日本には一年間を24に分けて、

それぞれに季節を表す言葉をつけた

二十四節気』という言葉があります。

6番目が「穀雨」です。

4月20日から5月4日あたりのことです。

穀雨の前は清明、後は立夏

徐々に夏が近づいてくる時期でもあります。

特に穀雨の終わりには

「八十八夜」が訪れます。

「八」「十」「八」の三つの字を組み合わせると

「米」になることから、

農作業に縁起のいい日ともされてきたようです。

 


そして穀雨

「種まきや田植えの時期に降る雨」とされています。

 


この時期の雨は「百殻春雨」とも呼ばれ、

あらゆる穀物を潤し育てる恵の雨と考えられてきました。

作物を上手に育てるためには、

この穀雨の前に種まきを終える必要があります。

そのため昔は穀雨を目安として

田植え作業の準備が行われてきました。

 


さて、今年の「穀雨」の始まりは4月19日でした。

この日はお天気の良い日曜日となり、

コロナ感染拡大防止に自粛宣言発令中にかかわらず、

多くの人たちが戸外へ出かけて行きました。

 


翌日20日、月曜日に穀雨は降り注ぎました。

 


そんな雨の中「必要急務」の用事をするために

車で出かけて行きました。

 

 


「円満離婚」などというものは

あり得ないと思っていました。

 

20年間の別居。

しかも、夫が実際どこに住んでいるかもわからないという

結婚生活は明らかに破綻しています。

 

ですから、たとえ夫に愛人が何人出てこようと、

私は慰謝料を請求することもできないそうです。

 


すでに破綻しているのだから…

 

このままの状態でも構わないのではないという弁護士さん。

今さら…という思いがないわけではありませんでした。

でも、私はこのまま この身分、今の立場で死にたくないと

この数年ずっと思い続けていました。

 


コロナ感染の危機的状況になり、

人生で一番価値のあるものは何かを考えるとき、

また、いつ、どうやって、

人生の終わりを迎えるかを考えるときが

格段に増えてきました。

 


おそらく、

国家の政治から個人の人間関係に至るまで、

これまで歪な形で持ち堪えてきたものにある

様々な問題が顕在化されて、

壊れるべきものは、

壊されていくときなのではないかと

思うようになりました。

 

 

 

そんな状況下で先週、電話で話しすると、

あっさりと夫は離婚に合意し、

三日後には署名捺印することになりました。

 


この数年、会うのが苦痛でしかなかった夫でしたが、

雨の滴いっぱいの窓辺にあるテーブルで、

一文字一文字、丁寧に署名する姿を見ていたら、

ふっと胸が熱くなりました。

 

ありがとう…

ありがとう…

私を解放してくれてありがとう…

 


「円満な離婚」というものも、

もしかしたら、

あるかもしれないと思いました。

 


子どもはすでに成人していて親権問題なし。

分けるべき共有財産なし。

 


だからこそできる、

これからの人間関係を壊さない「円満離婚」

散々我慢したけど

この時を待っていてよかった…

 

 

 

その日の朝、

交際中によく車の中で聴いていた

「雨の物語」(イルカ)を思い出して、

YouTube 何度もかけて聴きました。

 


♫窓の外は雨 雨が降ってる

 物語の終わりに こんな雨の日 

 似合いすぎてる♫

 


https://youtu.be/HNgjPRZnXnI

 


そう、物語の終わりは新しい物語の始まりです。

これから残された時間をどう生きていくか…

 


穀雨は新しい命を育む恵の雨。

 


今は土砂降りのようなコロナ禍だけど、

この雨が止むとき

新しい命が芽生えていくことを確信します。

 


 http://youtu.be/rS7WNoGKGuY

 

 

f:id:tw101:20200423100954j:image 2年前に植えたモッコウバラ、今年になった初めて花が咲きました!