港も見える丘から

人生のゴールデンエイジにふと感じることを綴っていきます

NO.177「パレアナの青春」ダイジェスト版(後編)

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春の雨の降る午後です。

3月最後の週末には外出自粛要請も出て、

何か重たい気分になりそうな卯月の始まりです。

最前線で医療に携わっていらっしゃる皆さまに感謝します。

 


見えない敵、コロナウィルスへの不安、

先の見えないもどかしさもあり…

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こういう時「物語」は良いお友達になってくれます。

「パレアナの青春」ダイジェスト版後編です。

 

 

 

パレアナがドイツから6年ぶりにベルディングスヴィルに戻ってくる!ジミーは期待と不安が入り混ざった気持ちでパレアナの帰還を待っていました。

半年前にチルトン医師が病死し、追い討ちかけるように株が暴落し、収入が減り、チルトン医師の研究のために相当な財産をつかってしまったこともあり、パレーとパレアナは貧乏なってしまいました。

パレーはすっかり変わり、元の気難しいパレー・ハリントン戻っていて、無給で良いから、以前のようにお仕えしたいというナンシーやティモシーの好意も受け取らず、引きこもってしまいました。

 

パレアナはなんとか元気を出し、「喜びの遊び」を続けていましたが、10歳の頃と違い20歳になった今は心に秘めて、あまり口に出さなくてなっていました。

切り詰めた生活をするパレアナの元にデラから手紙が届き、カリウ夫人が、夏の間、気分転換のために過ごす場所をベルディングスヴィルに探していことを知りました。

以前だったら、お客様としてカリウ夫人を迎えることができたハリントン家でしたが、今では使用人もなく、パレアナが全てを取り仕切らないといけないので、負担がかかるとパレーは反対しますが、家事全般も得意になったパレアナは申し出を受け入れます。

カリウ夫人、ジェミー、そしてサディは“ペイング・ゲスト”として夏を過ごすことになりました。

ジェミーは最高の治療を受けましたが、松葉杖を使わないでの歩行をすることはできませんでした。

リボンの販売員をしていた美少女サディは今ではカリウ夫人の秘書として活躍していました。

そして、ビジョンを持つことで、より美しくなったカリウ夫人は、勤労女性のための「ホーム」を作るという社会事業を始めようとしていました。

三人の滞在はパレアナの刺激となり、ハリントン家に活気が戻っていきました。

表敬訪問に来たペンデルトン親子が来たとき、カリウ夫人はジミーを見て、特別な感情を持ちました。

建築設計を勉強をしているジミーはカリウ夫人が取り組んでいる『勤労女性の家』設計の相談に乗ったり、親しくなっていきました。

パレアナは宿泊費をいただいていることもあり、ゲストに満足して頂くようにと、神経を遣い、休みなく働いていました。

そんなパレアナを見るのも忍びないペンデルトンが、みなでキャンプに行こうと計画を立てました。

パレーはいい年をしてキャンプなんかしないと反対しましたが、最後には折れて、本格的なキャンプに行くことになりました。

日常を離れて自然の中で過ごす中で、パレアナ、パレー、ペンデルトン親子、カリウ夫人、ジェミー、サディはすっかり打ち解けていきました。

ところが最後の日に、パレアナが怒り狂った牛に追いかけられるという事故が起き、足の不自由なジェミーがなす術なく見ている前でジミーがパレアナを助けます。

ジミーはパレアナを深く愛している自分に気づきますが、パレアナを助けられなかったジェミーも彼女を愛していると思い、自分の気持ちを隠してしまいます。

傷心のジェミーを優しくいたわってくれたのはカリウ夫人でした。

ゲストが帰ってしまった後、ジミーと一緒にいたいと思うパレアナを残して、ジミーもボストンへ戻ってしまいました。

彼がいない寂しさを忘れるために、パレアナは雑誌の懸賞小説を書き始め、冬の間、何本かの小説を書いては、雑誌社に送りましたが、採用されずにいました。

良いことはほとんどないのに、それでも「うれしい」と言い続けるパレアナに、癇癪を起こしパレーが、もう「うれしい」と言わないようにと激しく言いました。

パレアナは言われた通り、何もかも気に入らないと不機嫌を振りまき、懸賞落選の結果に泣き、いつものパレアナでななくなってしまいました。そんなパレアナにパレーも降参して、自分も「喜びの遊び」をやってみると約束しました。

 

さて、短編小説が懸賞で一等に輝き、自信を持ってサディに結婚を申し込みという思いをジェミーから聞いたジミーは自分の勘違いに気づきます。

ところが、ジェミーはジョン・ペンデルトンがパレアナを愛しているとジミーにいいます。

驚くジミー!

ところがこれはジェミーの勘違いで、ジョン・ペンデルトンが愛しているのはカリウ夫人だったのです。

晴れて、パレアナに求婚するジミー、求婚を受け入れるパレアナ、喜び勇んでパレーに報告すると、期待に反して、パレーはジミーの素性がわからないといって、この結婚に反対しました。

この事を聞かされたジミーは、家に戻るとすぐ養父ジョンに『書類』を開封したいと申し出ます。

その書類は父が残した唯一のもので、30歳になるまでは開封してならないと書いてあるものでした。

しかし、自分の出世の秘密があると思って、ジミーは開封します。と、そこには、ジミーがウイリアム・ウェザビーの娘ドリスとジェミー・ケントの息子であることが書かれた手紙と、

それを証明する法律上の書類が入っていました。

彼こそが、カリウ夫人の探していた甥ジェミーだったのです。

 


本物のジェミーの出現によってジェミーが立場がなくなるのではと心配して、ジミーは気を揉みますが、ペンデルトンはジミーに内緒でパレアナとパレーに手紙を出して、ジミーと二人でボストンのカリウ夫人を訪ねます。

 


叔母と甥の再会は感動的なものでした。

カリウ夫人はジェミーを思いやるジミーの心意気に打たれ、これからもジミーと呼ぶこと約束しますが、思わずジミーは「ルースおばさん」と呼んでしまいます。

そのとき、偶然ジェミーとサディが部屋に入ってきたところで、ジェミーは「まさか、君が…」と絶句します。

 


そこでジョン・ペンデルトンは意外な告白をします。

実はペンデルトンは先にカリウ夫人にプロポーズし、承諾を得て、二人は結婚することになったのです。

だからジミーは「ルースおばさん」と呼んだのだと語りました。ジミーも驚きましたが、ジェミーとサディは疑うことなく二人を祝福し、そこにパレアナが登場。

感極まったジミーはパレアナに駆け寄り、愛の告白をして

大円団を迎えます。

めでたし!めでたし!

 

 

 

気難しいパレー叔母さんを抱えて困窮するも、

恋をするパレアナですが、どうしても前作に比べて

メリハリや面白みが減っていきますが、

ゲストハウスを運営、懸賞小説の応募、

この2点は私が実際にやったこと、やっていることで

カリウ夫人『勤労女性の家』は今構想があることなので、

とても興味深く味わいました。

 


子どもの時にすでにインプットされていたのかと思うほどです。

 


ポーター女史は少女パレアナ」の中でサディにこう言わせています。

 


─『ねえ 、サディちゃん 、あたしが正直な 、無邪気な娘だったときに 、この半分でもみなさんが親切にしてくだすったら 、あたしはいまここへこうやって助けられてきてはいなかったわ 』って 、こう申すんです 。わたしはこの言葉ばっかりは忘れられません 。救済事業っていうものは立派な仕事です 。まちがった道へ迷いこんだ女たちを助けるんですから 、ほんとに立派なことですが 、ただ 、わたしは考えるんです──もし一番初めにもう少し気をつけてくだすったら 、あれほどおおぜいの若い娘が悪くなってなならなかったて」

 

なるほど…


コロナウイルス騒動もいずれ終息するでしょう。

もしかして、その後は、これまでの社会通念とは異なってしまうかもしれません。

でも、どんな時代でも、普遍的なことはあります。

 


何かせずにはいられません

 


STAY HOME!

 


今、静かに考えていることが

トンネルを越えた光を見たときに

はっきりとわかる、そんな気がします。

 

そして、“GLAD GAME "  みんなでやってみたら、

世界は変わって行く、そんな気もします。