港も見える丘から

人生のゴールデンエイジにふと感じることを綴っていきます

2016-01-01から1年間の記事一覧

NO. 62 セントポール大聖堂の聖日音楽礼拝

6月最後の聖日。 英国国教会 セントポール大聖堂の礼拝に出ました。 Sung Encharist という音楽礼拝です。 11時、荘厳なパイプオルガンの前奏曲が鳴り響き、 聖歌隊と司祭のみなさんが入場されました。なんとオーケストラの演奏もある礼拝です。本日はモーツ…

NO.61 英国がEU離脱した日

2016年6月23日 英国が国民投票の結果、EU を離脱しました。その日にロンドンにいるとは一ヶ月前のロンドン出張を決めたとき思いもしませんでした。 離脱したい人たちの気持ちもわからないわけではありません。税金も払えない移民がたくさん押し寄せ、税金を…

NO.60 本当の幸せは? 「三人の息子 」トルストイ

むかし、あるところに、三人の息子がおりました。 一番目の息子がおとなになった時、 父親は息子を呼んで言いました。 「さあ、お前はわしと同じように生くるが良いぞ。そしたらおまえも幸福になれよう」 息子は「お父さんはおもしろ楽しく生きてきたのだか…

NO.59 微力だけど無力じゃない だから、やってみましょう!

去年の今日、私はドイツ、ベルリンにいました。近郊の町ポツダムにも行きました。ポツダム宣言が行われた離宮ではちょうど戦後70周年記念の展示がされていました。 日本人として胸が締め付けられるような気がしました。 敗者が勝者に好きなようにされていく…

NO.58 明日に架ける橋 サイモン&ガーファンクル

先日NO.55で一番悲しいクリスマスにスウェーデン宣教師夫妻の温かな励ましで、悲しみの川を超えたお話しを書きました。 今日はもう一つの思い出を書きます。眩しい日差しの降り注ぐ福島いわきキャンプ場で、一人の男の子に出会い、一目惚れをしました。 ギタ…

NO.57 長くつ下のピッピ

世界一強い女の子ピッピの物語。一度はこの題名を目にしたり、耳にしたり、あるいはピッピの絵を見たことがあると思います。昨年が長くつ下のピッピ生誕70周年でした。作者はアストリッド・リンドグレーンという女流作家です。 当時、流行っていたウェブスタ…

NO56 2016 たにけん祭

行きたいなあ思っていながら、なかなか行くことのできなかった「2016 たにけん祭」第三回目にして、ついに参加できました。 会場の公園クラシックスは、渋谷山手教会の地下、元ジャンジャン。昔の記憶が蘇ります。 でも今は全く違った雰囲気で、グランド…

NO.55 Swedish National Day Celebration 2016

スウェーデンと日本の外交関係は1868年に樹立されました。 そこで、再来年 2018年は国交150年となります。 今日はスウェーデンナショナルデー、建国記念祭で、スウェーデン大使館では スウェーデン観光局主催のお祝いパーティーが華やかに行われました。 小…

NO.54 エロティック日本史 日本人のご先祖さまの姿が新鮮です

私が尊敬する女流作家が生前過ごされた書斎に訪れたとき、 どんな本を読まれていたのかと、興味を持って拝見していますと、 突然「盆踊り 乱交の民俗学」「日本エロ写真史 」という文字が目に入ってきました。 手にとってみると、よく取材された“学術書”でし…

NO53. ユダヤ選民思想って何でしょう。

現在のイスラエルはユダヤ原理主義の強固な価値観が色濃くなっていますが、 本来「選民思想」はそれとは正反対で、びっくりものです。 そのことを正しく理解することは極めて重要だと思います。旧約聖書のお話しです。 ユダヤ人は自ら優秀だと思っています。…

NO52. ノーマン・ロックウェルと新進気鋭画家

新進気鋭の美人画家 大野愛さんと会いました。 彼女がライブペイントをされるので、ぜひ、一度企画をしたいと思っていたので、 まずはお食事しておしゃべりしようというひと時でした。 目が大きくてキラキラしている愛さんは早稲田大学美術史を専攻されまし…

NO.51 手紙

5月最後の日になりました。 8月の定年退職まで3ヶ月を切りました。 少しずつ整理を始めていますが、今日は書類の整理をしました。 一番大切なもを入れている箱の中にひと束の手紙がありました。 2011年のクリスマス、私は大きなプレゼントをいただきました。…

NO.50 ハンガリーからの風を感じて ジプシーヴァイオリンとハンガリー料理

ワインの国に美食あり ビールの国に美食なし ハンガリー料理をいただいて、ロマ音楽を聴くという 贅沢な昼下がりを過ごしました。 私の少ないお料理レパートリーの中に 「チキンハンガリアン」という鶏肉の煮込み料理があります。 炒めた玉葱とニンニク、あ…

NO.49 Goodbye ,Snow White 東京ゲゲゲゲイと中村うさぎちゃん

「ねえ、信じられないかもしれないけど、 私も昔はお姫様だったの。 でも私は、自分の手で、そのお姫様を殺してしまった。 もっともっと強くなりたかったから。 ぼんやり王子様を待ってるような、 つまんない女になりたくなかったから。 そうして、自分の中…

NO48. Young men see visions; old men dream dreams

若者は幻を見る。老人は夢を見る ヴィジョンとドリーム、双方とも、夢と訳すことができますが、 新共同聖書では「幻」と訳されています。 「幻」といっても煙のようなすぐ消えてしまうもの、 つかみどころのないものという意味ではなく、「展望」というもの…

NO47.宗教改革をしたルターを改革した女性 カテリーナ

アウスレーベン マルティン・ルター 生誕の地 アウスレーベンは生誕の地であると同時に最期を迎えた地でもあります。 銅山で銅鉱脈も見つかり、古くから交通の要所としても栄えました。 ルターゆかりのという意味の冠がつくルターシュタット・アイスレーベン…

NO46. ソリ・デオ・グロリア 宗教改革って何?

宗教改革の街 ドイツ ヴィッテンベルグ 『私がここに座って、 うまいヴィッテンベルクのビールを飲む、 するとひとりでに神の国がやってくる。』 ルターの言葉です。 1517年、当時のマインツ大司教アルブレヒトの「指導要綱」には 贖宥行為の濫用がみられる…

NO45 中将姫物語(最終回)

出家して1年たったとき、生きながらして、 阿弥陀如来の極楽世界を拝みたいという大願を持つ中将法如のもとに、 6月17日、忽然を老尼一人姿を現しました。 老尼が申されるには「百駄の蓮を集めなさい」とのことでした。 それだけの蓮を一人で集めること…

NO45 中将姫物語(その四)

翌朝、嘉藤太は深山にさえずる鳥の声を聴き、 思いにふけっておりました。 瀬雲のことは告げず自分の胸にしまい、 これからの生活のことを考えました。 二人の献身的な世話により、姫は毎日かかすことなくお経を読み、 称名念仏の声とともに、つらい中にも安…

NO45 中将姫物語 (その三)

仏の加護によって不思議に禍をのがれ中将姫は14歳、 楊貴妃にも勝るとも劣らない高貴な美しい姫となられました。 天皇が噂をきき、後宮にしたいと内勅をくだされましたが、 姫は仏に仕える身なれば、天皇の御心に添うことができないということを ていねいに…

NO45 中将姫物語 その二

川崎小虎 伝説中将姫 1920(大正9)年 中将姫は恋しい母と別れて悲しみに沈んでおられましたが、 供養を怠らず毎日念仏されて暮しておられ、1年が過ぎました。 法事満座の夜、夢に美しい菩薩が雲に乗り光明を放って寝所にこられ、 汝の母が確かに浄土…

NO45 中将姫物語 バスクリンの姫はこの方でした

青丹よし奈良の都”に行くのなら、絶対に行きたいと思っていた場所が二上山。 何度読んでも難解だった折口信夫「死者の書」の世界を少しでも感じることができれば願っていました。 念願かなってその二上山に行く機会があり、いろいろ調べていると、 當麻寺に…

NO.44 L'Empire Des Sens 阿部定事件 80年前の今夜半の出来事でした

大島渚監督の「愛のコリーダ」が1976年に封切られ、 芸術かポルノかの大論争になった時、私は車に夢中で、 話題の映画を観ることも、 猥褻論争にも大して興味も持っていませんでした。 私には関係のない世界のことと思っていたのです。 「愛のコリーダ」は実…

NO. 43 森永チョコレートのおまけカード  シシリーと妖精たち

子どものころ、森永チョコレートのおまけでついてきたカードが 大好きで集めていました。かわいい妖精の絵が描いてあるカードでした。大人になって、この絵の作者がシシリー・メアリー・バーカーと知りました。シシリーは1895年6月28日 ロンドン南方…

NO.42Stay Positive,Stay Strong

1980年を描いた田中康夫氏デビュー作 「なんとなくクリスタル」のように 青春時代を華やかに謳歌し イケメンの彼と目白のカテドラルで結婚式を挙げ 可愛い女の子に恵まれ、 優しい旦那さまと一緒に 世界のあちこちに駐在し 何の不自由もなく 一点の翳りもな…

NO.41 島燃ゆ 隠岐騒動 パリコミューンより早く自治政府擁立した島

幕末、黒船が何度もやってきて、開国をせまりました。 これを恐れた江戸幕府は、隠岐の島を支配していた松江藩に、 黒船から隠岐をまもるように命じました。 松江藩はアメリカの黒船に対抗するため イギリスとアメリカから軍艦を買いました。 軍艦を動かすた…

NO.40 新東京日産の思い出

三菱自動車が日産の傘下に!というニュースを 最初は信じられませんでした。 昨日、日産自動車本社横の道を走りましたが、 マスコミの車が何台も停車してました。ー こういう時代が来るとは思いもしませんでした。私は車大好きな女の子でした。 男の子に車を…

NO.39 セビーリャ大聖堂 諸行無常の世界観

セビーリャ大聖堂はスペイン最大の、 そして世界第3位の大きさを誇る絢爛豪華なカテドラルです。 ちなみに第1位はローマのサン・ピエトロ大聖堂、 第2位はロンドンのセント•ポール大聖堂です。 レコンキスタ(イスラムから国土奪還する運動)以前は ここには…

NO.38 カルメンの舞台、セビーリャ

ビゼー作曲オペラ「カルメン」はスペイン、アンダルシアを舞台に ドン・ホセとカルメンの情熱的な愛憎劇を描いた傑作です。 フランス人、メリメが書いた原作とオペラの話しはずいぶん異なることを、 私は松本侑子さんの書かれた「ヨーロッパ物語紀行」で読み…

NO.37 10歳の質問箱

日本ペンクラブ「子どもの本」委員会が編集した画期的な本です。 55人の言葉のプロたちが、子どもの真剣な悩みに真摯に答えています。 自分が小さい時に、この本に出会っていたら、 もやもやした気持ちを言葉にすることができたと思います。 そう、言葉にす…